Jones多項式$V(t)$とは $\sqrt{t}$のLaurent多項式 のうち次の条件を満たすもののことである.
正規化Bracket多項式 $L_{K}(A)$ に対して $A = t^{-1/4}$を代入して得られる
L_K(t^{-1/4}) = (-t ^{-3/4})^{-w(K)}< K >(t^{-1/4})$
は上の条件を満たすことが判る.
実際
$B=A^{-1}$であることに注意すると,
Bracket多項式について次の公式が得られる.
図形
&=& A
図形
+B
図形,
図形
&=& B
図形
+A
図形
従って,
$B^{-1}
図形
-A^{-1}
図形
=
(\frac{A}{B}-\frac{B}{A})
図形
よって
$A
図形
-A^{-1}
図形
=
(A^{2}-A^{-2})
図形
ここで$w=w( 図形 )$ とおくと
w(
図形
)
&=& w+1
w(
図形
)
&=& w-1
となる.
$\alpha=-A^{3}$とすると
$A
図形
\alpha^{-w}-A^{-1}
図形
\alpha^{-w}
=
(A^{2}-A^{-2})
図形
\alpha^{-w}$
従って,
A\alpha
図形
\alpha^{-(w+1)}-A^{-1}\alpha^{-1}
図形
\alpha^{-(w-1)}
&=&
(A^2-A^{-2})
図形
\alpha^{-w}
A\alpha L_
{図形}
-A^{-1}\alpha^{-1}L_
{図形}
&=&
(A^2-A^{-2})L_
{図形}
-A^{4}L_
{図形}
+tL_
{図形}
&=&
(A^2-A^{-2})L_
{図形}
ここで$A=t^{-1/4}$とおくと,次の等式が導かれる.
$t^{-1}L_
{図形}
-tL_
{図形}
=
(\sqrt{t}-\frac{1}{\sqrt{t}})L_
{図形}
つまり Jones多項式 は実際に存在して上のようにして正規化bracket多項式から得られる. さらにこれ以外にないことも判る.
例えば4.2の$P$のJones多項式は以下のとおり計算できる.
5.3より$P$の正規化Bracket多項式は
$L_P(A)=A^{-4}+A^{-12}-A^{-16}$
となり,$A = t^{-1/4}$を代入すると
$L_{P}(t^{-1/4})$ $=t+t^{3}-t^{4}$
となる.